宙組さんのスポンサーまとめ記事、年内中に間に合いませんでした。
年明け最初の記事にします。
今年もここへ来て読んでくださる方がいるから
、また何か宝塚で記事を書こうという気持ちになります。
もういいやと思う日が来るまで、頑張ります。
どうぞ2020年もよろしくお願いいたします。
皆様と皆様の御贔屓にとって、よい年でありますように。
宙組さんのスポンサーまとめ記事、年内中に間に合いませんでした。
年明け最初の記事にします。
今年もここへ来て読んでくださる方がいるから
、また何か宝塚で記事を書こうという気持ちになります。
もういいやと思う日が来るまで、頑張ります。
どうぞ2020年もよろしくお願いいたします。
皆様と皆様の御贔屓にとって、よい年でありますように。
星組編です。
95期 星組トップスター
菓匠三全(萩の月) (2015.7~)
「萩の月」の歴代イメージキャラなどはこちらの記事でまとめています。
ダンスシーンを披露するバージョンのCMもありますが、やはりメインは
萩の月東京仙台散歩シリーズ(公式より)。
東京にある仙台の史跡を礼さんが巡るというものです。
1.旧仙台坂(くらやみ坂)(まとめ記事に詳細を載せています)
2.仙台堀川
3.仙台橋
第4弾となるこの仙台濠は、仙台藩が工事を請け負った御茶ノ水近辺だそう。
晴天の中、神田川から隅田川を船で下って行きます。
【宝塚歌劇団星組 礼真琴出演】2019萩の月CM「仙台濠(せん だいぼり)篇」
実際の仙台には行かないの?とも思いますが、萩の月仙台ロケのCMは現在乃木坂46の、久保史緒里さん(宮城県出身)が担当しています。
あと萩の月をCMで食べる担当でもあるのかな?
礼さんはタカラジェンヌらしく食べないようなので。
とはいいつつ、タカラジェンヌが食事をする場面もある番組がCSではところどころあったりと、これはまたどのあたりが境界なのかいつか分析して記事にしたいと思っています。
仙台の史跡、意外と東京にたくさんあるんだなと知らなかった者の勝手な印象ですが、調べてみるとまだ多くあるようなのでしばらくこのシリーズは続きそうです。
102期 星組トップ娘役
オリックスグループ (2019.11~)
2016年から広告に起用されてきた、95期月組トップ娘役愛希れいかさん
の後になります。
愛希さんは2018年11月にて退団していますから、宝塚歌劇のオリックス広告は1年の間空白の期間があることになります。
オリックスグループ全体をイメージした広告というわけではなく、
その中でも企業の社会貢献活動(社会福祉、環境保全、文化活動への支援など)のPR広告として、起用されたもののようです。
98期 星組娘役
池田泉州銀行(2017.11~)
これまでの池田泉州銀行の歴代イメージキャラなどをまとめた記事はこちら。
上の有沙さんの写真は恐らく、資産運用を提案したい高齢者向きの広告。
銀行は世相をすぐに表す企業ですから、チラシなどでその移り変わりをみるだけでも楽しいです。
今回は雪組編です。
89期 雪組トップスター
かんぽ生命(2016.09〜)
かんぽ生命が宝塚歌劇のイメージキャラクターとしてはじめて起用した元月組トップスター、龍真咲さん (2015. 4〜2016.09) より引き継いでの起用。
貸切公演や、舞台に関連したトップふたりと二番手のフランスへの旅番組なども提供していました。
VISAのエリザベートや、最近では月組のUCCの「I AM FROM AUSTRIA」など大型海外ミュージカルでよくある宣伝媒体ですが、
ただ通常のようにCSではなく、BS先行でこちらは放送していたことが違いでしょうか。
かんぽがスポンサーになって特筆すべきはやはりラジオ体操。
これは、かんぽ生命の前身である逓信省簡易保険局が1928年に「国民保健体操」として現在のラジオ体操を考案し、当時のNHKのラジオ放送によって全国へと広まったことに関連しているそうです。
保険誕生100周年を記念して実施した “企業向けラジオ体操プロジェクト” の一環として、「ラジオ体操出張ポイントレッスン TAKARAZUKA SPECIAL」です。
前の月組さんでもイベントとして開催されていました。
イメージキャラクター、正式名称は
「かんぽドリームシアター ナビゲーター」だそう。
望海さんはこの時、ラジオ体操の公認指導員資格を取得。
できることならこの先も色んな組のラジオ体操を観たいのですが…
イメージキャラクターの方にはなんの関連もないのですが、このスポンサーが次も続くかどうかは情勢的に現在では不透明といわざるをえません。
98期 雪組娘役
桶屋製薬 (2017.8.1~)
前任である同じ雪組娘役であった、星乃あんりさんから引き継いでの就任です。
創業は1622年とかなり古い歴史のある大阪本社の企業です。
乳幼児向けの不調への漢方薬、「樋屋奇応丸」がメイン商品。
関西ではトップクラスの知名度ですが、それ以外の地域によっては知らないひともいるかも。
わたしの住む西日本ではかなり昔から(80年代)テレビCMが流れていました。
なのでこのCMソングもフルで歌えてしまいます。
102期 雪組娘役
ヒガシマル醤油 (2019.10~)
こちらも星組 綺咲愛里さん(2016~2019.10)の退団にともなう引き継ぎ。
広告はいつも料理でのお醤油の使い方を提案する形式です。
ヒガシマル醤油自体は、昔から「歌劇」や「GRAPH」で広告を出していたのでつながりがあったと思われます。
これは1985年の「宝塚グラフ」の裏表紙内側。
カラーデザインセンスの凄さ。
見えなくなってしまいましたが、右上に「うすくちは控えめにお使いください…」の文言あり。
食卓が豊かになり、健康志向が高まりをみせはじめた時代を表すようです。
ちなみに
「宝塚GRAPH」2016年2月号 裏表紙の内側(最後のページの部分)の広告。
そして同年3月号の裏表紙内側。
このあたりからイメージキャラ起用になったと思われます。
続いて月組です。
94期 月組トップスター (2016.9.6~)
DAIKIN (2014~)
空調機メーカーのDAIKIN(ダイキン工業)。
メーカーの中でもうるさら7という、エアコンのCMキャラとして起用。
起用されてから何年かの間にCMが複数つくられていますが、公式に現存する古いものはこれかな?
2019年最新はこちら。
通常こういったCMなら「宝塚歌劇団」、「トップスター」、「名前」といった肩書を表記するのですがこちらはありません。
わかるひとはすぐわかる、知らない人はネット等で調べないとわからないという、「宝塚歌劇」のイメージにはあえて寄せない宣伝戦略のようです。
うるさらの海外向け企画説明をする社員?、ニュースキャスター、学校の教師、と演じるのも同じ人物ではなくあくまでうるさらの説明を美しくこなすことが第一。
笑いになりそうなところもありつつ、ギリギリでそうしない内容です。
余談ですが。
うるさらシリーズは家庭用エアコンではほぼ唯一といってもよい、タンクなしで加湿が可能となった無給水加湿器を搭載したエアコンです。
そのためか同業他社製品よりも価格もお高め。
最新モデルはAIを搭載し、床や壁の温度、湿度まで検知して判断、
また過去のリモコン操作記録から、その操作した人の好みの環境を学習、自動で快適に保つようにできるとのこと。
すごい。なかなか簡単には買えないけど。
95期 月組男役
加美乃素(2018.7.27~)
神戸を本社とする育毛剤や美容製品を扱う加美乃素。
宝塚歌劇との関わりは古く、1960年代から緞帳提供や貸切公演などをしてきました。
(詳細が調べつくせていないので独立した記事にしていませんでしたが、不明な点は残したまま載せておきます)
◆寿ひずる 58期 花組男役 (~1980)
◆四季乃花恵 59期 星組男役
◆大地真央 59期 月組トップスター
?間あり?
◆貴城けい 78期 宙組トップスター
イメガ就任期間 ~2007.2
◆北翔海莉 84期 星組トップスター ~2016.11)
イメガ就任期間 2007.2~2018?
◆月城かなと 95期 月組男役
イメガ就任期間 2018.7~
こうみると加美乃素は男役ではあっても、組に偏りはあまりない印象。
北翔さんの退団後もしばらく次期イメガの発表がなかったため、
暫定的に北翔さんの就任時期としています。
そのため在団時期とイメガ就任期間が違っています。
2019年も終盤にさしかかったので、ここで現時点におけるイメガ、スポンサーまとめを組ごとにまとめておきます。
順不同。
花組からです。
95期 花組トップスター (2019.11.26~)
JOSEPH イメガ就任期間 (2018.5~)
LONDON発のブランド、JOSEPHのブランドコンセプトは“Slick & Chic”。エッジの利いたアイテムをラグジュアリーな素材で提案。自分の価値観を持った自立した女性のための上質なカジュアルウェアブランドです。
どんな経緯でキャラクターになったのか気になります。
どこかで話されているのかな?
バレンシアガに抜擢されたモデルみたいに、普通の人が高円寺を歩いていたら急に海外スカウトに取り囲まれたとか、海外ブランドは割と自由だから。
個人的にフィガロジャポンさんはスポーツ紙の宝塚記事と同じく、紹介したブランドがクローズしても長くサイトに残る処理?をしてくれるので、(数年後とかに検索しても出てくる)助かります。
2019 年から2020年にかけて、世界的にはファッションのトレンドはまだ「カジュアル」と「スポーティ」、そして「アウトドア」。
シューズはナイキ、UGG。アウターはノースフェイスみたいな。
柚香さんの持つ魅力と丁度合っているのでは、と思います。
97期 花組男役
三井住友VISAカード イメガ就任期間 (2019.11.26~)
雪組から花組への組替えをもっての就任です。
こちらの記事は一定期間で消えそうですね。
VISAガールはほぼ花組という伝統を継続。
三井住友VISAカードは、宝塚歌劇では老舗のスポンサーです。
エリザベートなどの海外ミュージカルなどの比較的大きな大劇場公演の協賛などもしています。
歴代の舞台映像をみると、最初に表記される冠名も
VISA→住友VISA→三井住友VISAと、変化していて時代の流れを感じます。
これまでの宝塚歌劇における歴代VISAガールをまとめた記事はこちら。
今回の台風19号と宝塚歌劇公演の動きを、
私見でまとめています。
なにかあれば訂正や追加文を入れる予定です。
台風19号は2019年10月12日から13日にかけて、日本の関東から東北地方にかけて上陸し各地に甚大な被害をもたらした台風です。
強風域が本州の半分以上を覆うほどの大型で、勢力も強かったため、大雨に加えて暴風、高潮などを伴う広範囲の被害に繋がりました。
2019年10月10日。
台風19号について、宝塚歌劇公式から対応について2日前という異例の早さで通達が出ました。
これまでになかったことです。
これはここ数年で災害が発生した折、公共交通機関が災害を見越して止める、計画運休を発表するようになったことも影響していると思われます。
これにより店や物流が止まり、結果的に観客や舞台関係者が満足な舞台をつくることは難しいと判断することになったからでしょう。
また同日から初日を迎える雪組全国ツアー公演、雪組別箱公演も、同様の措置となりました。
10月12日(土曜)の星組、雪組公演すべての中止が公式にて発表されました。
宝塚歌劇の歴史の中でも、恐らく阪神大震災時の花組公演、そして雪組バウ公演以来二度目?でしょうか。
それくらい珍しく異例のことです。
このブログでは過去に、阪神大震災と宝塚歌劇についても書いています。
記事はこちら↓
星組公演は、トップスター、トップ娘役退団公演中。
千秋楽の前の日の公演、いわゆる前楽が中止となりました。
公式での発表通り振替公演もありません。
阪神震災の記事でも書きましたが、ファンにとって退団千秋楽、さらには千秋楽の前の日の前楽公演は、通常の舞台の後にさよならショーがあります。
それもあって千秋楽、前楽は長く記憶に残しておきたい、そして媒体にも長く残ることになるためとても思い入れが特に強いもの。
ファンとしてもこの処置はとても残念なことと感じます。
13日の雪組KAAT神奈川芸術劇場、全国ツアーカルッツかわさき公演は2時間遅れにて開演するとの発表がありました。
星組千秋楽公演は、開演時間に変更なし。
これは星組公演は全国各地映画館でのライブビューイング上映を予定しているからでしょう。
その星組公演ライブビューイングも、交通機関によって来場できない場合は払い戻し対応を行うと発表。
公演前日の夕方頃の発表でした。
宝塚歌劇では、2012年から大劇場公演千秋楽などでライブビューイング中継を行っています。
宝塚歌劇ライブビューイングの歴史については2015年時点のものですが、こちらで記事にしています。↓
通常宝塚歌劇トップスター退団では、劇場前の道路で、スターを見送るイベントが催されます。
これは慣例として代々続けられており、
写真などで残したいという、ギャラリーも多いものなのですが今回は台風後の影響で外でのイベントはなくなりました。
これも異例のことで、そのためファンの間で交わされる千秋楽当日の撮影写真はこれまでの同じトップスター退団公演でのそれと比べ、かなり少ないです。
こういう感じの写真のためのお花ですね。↓
公式などの、メディアでの写真は当然あります。
yahooや公式などの記事は一定の期間が経つと消えてしまうので、いつまでも検索すれば出てくる日刊スポーツさんや、産経スポーツさんのこういった記事は、宝塚ファンにとってはありがたい存在です。
今月のスカイステージで、花組 舞浜アンフィシアター公演『Delghit Holiday』が放送されています。
そして8月に催された星組トップ娘役、綺咲愛里さんのミュージックサロンも。
こちらは今年退団する綺咲さんのいわば記念のディナーショーです。
(DVD化されないものは、放送が早いのが特徴。
されるものなら一年近くまたはそれ以上スカイステージでの放送を待たねばなりません。)
このふたつの公演、組も違うし関連性はあまりないように思えますが、曲目の中にアイドルグループ、モーニング娘。『LOVEマシーン』が入っているという共通点があります。
『LOVEマシーン』は、1999年に発売された、モーニング娘。グループ初のミリオン達成曲。
現在に至るまでグループ過去最高の売上を記録している曲で、一定の世代以上の人なら耳慣れたメロディだと思います。
『Delghit Holiday』では、懐かしの平成ヒットメドレーのひとつとして登場。
ミュージックサロンでは、綺咲さんの馴染みの曲なのかな?
それで少し気付いたこと。
トップさん達のディナーショーのスカイステージでの放送では通例、稽古場とトークがあります。
稽古場とディナーショー公演のふたつとも今回の綺咲さんの『LOVEマシーン』の場面のみ、
「オリジナル振付 夏まゆみ」というクレジット表記がされていました。
そしてその歌の場面のダンスは、モーニング娘。さん達のものとは違っていました。
『Delghit Holiday』では、メドレーなので短くはっきりしませんがおそらくモー娘。さんとほぼ同じ振付で、クレジット表記もなし。
夏まゆみさんは海外留学をへて、国内芸能人、アイドルの振付を多く手がけてきたダンサー、振付師です。
モーニング娘。では『LOVEマシーン』をはじめとして多くの振付を担当。
また国内のエンタメ業界においてダンサーだけでなく、振付師の地位向上に尽力したことでも知られています。
宝塚歌劇では、過去にモーニング娘。とOGの共演ミュージカルの振り付けなどを手がけたことがあります。
なぜわざわざその曲でのみ振付師を表記しているのか?
なんとなく『LOVEマシーン』の振付には著作権があるからかなと推測。
夏さんのwikiに、
音楽番組などで振り付け担当者、踊り(ダンサー)のクレジット表記はこれまでに多様にあったが振付師の地位向上を願い更なるテレビ番組等において、振り付けクレジット表示の働きかけを精力的に行った。
とあったからです。
結論からいうとダンスに著作権は、あるそう。
わたしは不勉強ながら知りませんでした…
ダンスの振り付けに著作権は「ある」
著作物は、著作権法2条1項において「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものを言う」と定められています。
振り付けは”思想又は感情を創作的に表現したものであって”、”文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの”といえるので、著作物といって問題ないでしょう。
ダンスは「思想または感情を創作的に表現したもの」という表現が法律の条文なのに、文学的で格好いいですね。
ちなみに非営利の上演では振付による著作権は発生しません。
著作物である他者の振り付けた作品を踊るときは、作者の許諾が必要です。しかし、著作権法38条1項において「非営利・無料・無報酬での上演」には許諾が必要ないと定められています。
非営利・無料・無報酬での上演とは、学園祭や地域のボランティアで行われる催し物などのこと。したがって、ダンス教室等で踊る場合は、非営利・無料・無報酬での上演とはみなされないため許諾が必要になります。
「振付師」は、プロ・アマ問わず、その振付けの”著作者”や”著作権者”になり得ます。そして、その振り付けを演じる「ダンサー」は”実演家”ということになり、実演家としての著作隣接権が発生します。
実演家であるダンサーは、プロ・アマ問わず、自らのダンスパフォーマンスを録画する権利や、インターネットにアップロードする権利を有しています。
そのため、ダンサーのパフォーマンスを利用する際は、振付師を含め他のダンサーとの権利処理を行うのが基本です。
そうみると『Delghit Holiday』では振り付けの著作権料を処理し、ミュージックサロンではしなかった…ということなのでしょうか。
(楽曲自体の著作権の処理はどちらも当然されている)
いつもながら推測の域を出ない話になりました。
宝塚歌劇では芝居でもショーでも振付ける時は歌劇団所属のOGの先生方お馴染みの振り付けの方や、外部から振付師を招いてなど様々なひとが関わってきます。
振り付けにもその創作者のやりたいこと、気持ちや、癖を感じとれるようになると、特にショーでの場面の観劇の楽しみが増えるのでおススメです。
とはいっても宝塚歌劇団所属の振付の先生たちの振付の著作権は、個人ではなく「歌劇団に帰属」となっていそうですが。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
◆2019年8月15日(木)
台風10号の影響による宝塚大劇場の対応とリアルタイムにまとめておきます。
まだ変化があればこの記事で更新していく予定です。
大型で強い台風10号は進路を西よりに変えて北上。
15日昼前から昼過ぎにかけて四国地方を通過、または上陸し、その後、中国地方を縦断する見込みです。
西日本と東日本の太平洋側では、大気の状態が非常に不安定となっており、局地的に非常に激しい雨を観測しています。
この日に影響を受けるとみられる宝塚歌劇は、宝塚大劇場星組公演のみ。
(月組梅田芸術劇場は影響なしとされています。)
◆公式では13日午後には15日公演を通常通り行うと発表。
◆問い合わせが多いのか、14日にも再度発表。
◆当日15日9時30分の発表
観ることができる人は通常通り、そうできない人には個別に対応とするようです。
これは前回の2018.6 雪組大劇場公演(地震)、2018.9 月組大劇場公演、星組梅田芸術劇場公演、バウホール公演(台風)での経験を生かしたものとなっています。
◆15日昼には大劇場内ショップの営業時間も発表されました。
報道等で台風の影響が懸念されはじめ、JR西日本が新幹線および宝塚へ移動するために必要な京阪神地区の一部在来線の運休を決めたのが12日。
お盆の帰省ラッシュが重なっていることもを見込み、早めの対応でした。
◆JR宝塚駅への影響
ちなみに15日午前現在、阪急電鉄は計画運休しないと発表しています。
このツイートへは「運休した方がよいのでは?」というリプが多く寄せられていて判断の難しさがよくわかります。
大劇場にもっとも近いカフェ、グリーンベリーズ宝塚店は前日には15日終日閉店を告知。
大劇場をはさんで反対側にあるソリオのカフェや飲食店は営業しているところが多かったようです。
◆11時公演
◆15時公演
今回の台風では昨年のような大きな被害は各地では出ていないようで、公演中止や帰宅難民のための劇場開放といった措置には至りませんでした。
ないに越したことはありませんが、今回も大劇場側はそういった災害対応を想定していたと思われます。
あとは来られなかった人のための払い戻し対応ですね。
今回はタイトル通り、少し難しい話になります。
日頃から宝塚歌劇に対して感じていたことを、今書いておきたいとふと思ったからです。
これはわたしが宝塚歌劇を好きになった10年以上前から現在進行で思考していることであって、また変化したり、後になって読み返してもみるととんでもない誤ちをおかしているかもしれません。
けれどそろそろ誰もが見ることができる場所に書き留めておいていい時期なのではと考えています。
そして同じようなことを考えている人に少しでも、この記事が思考のたたき台になればと思います。
1980年代に多民族国家アメリカ合衆国で始まった、「用語における差別・偏見を取り除くために、政治的な観点から見て正しい用語を使う」という意味で使われる言い回しである。
ポリティカル・コレクトネスは差別是正活動の一部として、英語だけでなく日本語など英語以外の言語にも持ち込まれ、一部の表現の置き換え・言い換えにつながった。
政治的立場では区別する以外の目的で、容姿・職業・性別・文化・人種・民族・信仰・思想・性癖・健康(障害)・年齢・婚姻状況などによる社会的な差別・偏見が含まれていない、公正・公平な表現・用語を使うよう推奨している。
適切な表現が存在しない場合は、新語が造られることもある。
現在では言葉だけでなく、世界的にみて偏りなくフラットな価値観で内容を提供できているかという意味合いでも使われています。
まず最初に。
タイトルにしたこのポリコレ、宝塚歌劇に世界的な価値観の共有がいるのか?すでにあるのか?という問いですが。
わたしが個人的に現在出した結論から先に書いてしまうと、
「現在の宝塚歌劇には明確なポリコレをつくること、つくられていることをことさらに外部に明示して、そして拡散する必要はない。」
です。
「ただし、なんらかの状況の変化によって歌劇団にポリコレがあるのか?と外部から問われるような事態になった場合、明確に応えられるようにしておかないといけない。」
とも付け加えておきます。
これまでには想定していなかったことを思いもかけないきっかけとして世論が沸騰し、宝塚歌劇に批判が及ぶ可能性があるためです。
そのあくまで予防策としてポリコレを踏まえて反論できるような素地をつくっておく必要が今の時代にはあると感じています。
たとえば少し前に少しだけネット上で炎上したこちらの案件。
わたし自身はレビュー「ノバ・ボサ・ノバ」に代表されるような黒塗りメイクを嘲笑のネタとするか、リスペクトの対象としてとらえるかの単なる切り分けの違いととりましたがそれまでなにも疑問を持たずに行っていたことが一律に批判されること、宝塚歌劇へもその批判が及びかねない怖さをこの一件で知りました。
ポリコレ的価値観は推し進めることで、既存の価値観で築き上げた楽しさを否定することにつながってしまうことがあり批判を生み出すことが往々にしてあります。
ディズニーがわかりやすい例です。
なぜわたしが上記のような結論を出すに至ったかとというと、宝塚歌劇とは「明確に規定しないたくさんのことの積み重なりでできていて」、「その積み重なりが多様な捉え方」をファンにさせることができていて、
結果、これまで高い人気を維持し相乗効果を生み出していると考えているからです。
実は宝塚歌劇団はいくつかの矛盾を抱えて今日まで存続しています。
たとえば
生徒といいながら社会人、ショービジネスの担い手とするシステム。
日舞など日本の伝統芸を維持しつつ海外ミュージカル、少女漫画からスタートした2.5次元の舞台化。
国内における舞台のいち早い映像ソフト化。
専門チャンネルでのコンテンツ化。
肖像権などに(今のところ)口を出さない事。
いわば宝塚歌劇はなんでもできる場になりつつあり、そして公式はどうしてそのようにしたという理由を説明したことはこれまでほとんどありません。
劇団が公式に規定しないことでファンは物語にもショーにも、劇団の在り方にもそれぞれ独自の解釈をすることが可能になっているのです。
それは人事の不透明化にも作用しています。
なぜその人事が行われたのかを、本人も劇団も最後まで口にすることはありません。
ファンにとっては不本意な人事であったとしても、何も言わない劇団が仮想敵のようなまたクッションのような役割を果たすことで本人に批判がいかないような仕組みになっているともとれます。
とはいえおおむね劇団が明確に規定しないことは宝塚歌劇において、メリットとして機能しているようです。
そもそも15歳から18歳の女性のみしか入学入団を認められない劇団というのは、厳密にいうとポリコレに背いているともいわれかねません。
2016年にNYで上演された宝塚OGが出演したミュージカル「シカゴ」において、
なぜ女性がわざわざ男性を演じる必要が、男役というものが商業演劇として成立しているのかを海外のインタビュアーに質問された際に十二分には説明しきれなかったことからも、その危うさがわかります。
(すみません当時のこの質問の記事を探しましたがソースがみつかりませんでした)
このような問いに、「だってその方が夢がみれるから」というのは昔からあるアンサーですが、その答えではおそらく海外では通用しません。
必要がないのならそこに需要もないということです。
欧州と日本およびアジア圏の美意識に差異があること。
また海外ではしばしばいわれるセクシュアリティに直結する問題として男役をとらえることを、宝塚ファンはよしとしないことも要因としてあります。
わたしは紆余曲折あって離れた時期があるなどしましたが、宝塚歌劇を愛しています。
さらにポリコレは全面的に正しいから誰もが諸手を挙げて導入すべき、とはいえない状況にあるとも感じています。
しかし個々の価値観のみで独自のエンタメを維持することが難しくなった現在では、無視しては取り残される。
ファンの多くがそうした意識を持たないまま、(炎上などによって)なしくずし的にポリコレを導入するようなことになっては反発を生むことになるでしょう。
結果「明確に規定しないことでつながっていた」ファンの間、そして劇団とファンの間で断絶をつくり、そのエンタテイメントの勢いは落ちてしまうことにもなりかねません。
それだけは避けてほしいと願っています。
ポリコレ的価値観は、なにも明確に規定しないことで成立している宝塚歌劇を変えてしまうかもしれない。
それでも現状では規定しておくべき。
その痛みにファンがどう対処できるか。
おまえが心配するほどじゃない、歌劇団はちゃんとしているから大丈夫。
それをいったらおまえの記事は違反してない?とか言われるかなとグルグル頭を廻っていますが、今回はこれくらいで。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
またその気になったらこのあたりの話題は掘り下げます。
宝塚歌劇における過去5年の演出家登板を調べたこのシリーズ記事。
やっと5組すべて書くまでたどり着きました。
当初思っていたより大変でしたが、なんとなくここ最近の傾向もつかめたような? 気がします。
最後は宙組です。
宙組の場合は、なんとなくファンなら感じていたであろう藤井先生とあとは木村先生が他の組に比べて登板率が高いことがわかります。
「贔屓の組でこの先生の作風の舞台を!」
「贔屓にはこの先生得意のこんな役をしてほしい!」
(柴田先生が描く静かなる狂気の役とか正塚先生のハードボイルドなスーツ姿とか。)
(※ちなみに「宝塚歌劇にハードボイルドは果たして必要か?」という議論が80年代にされていたようですがこの話はまた記事にしてみたいですね。)
という深まったファンならではの妄想が想わぬ形で実現してしまう時もあるのが、宝塚マジックのひとつ。
演出家の傾向や得意な分野がわかればまた舞台を観る楽しみが増します。
宝塚歌劇において過去5年の間、組ごとに登板した演出家の割合を調べようとしたシリーズ記事です。
今回は星組編。
前回までの記事はこちらからどうぞ↓
この記事を読んで「この演出家はこのスターさんが好きだから登板が多い」と思えるのはかなりのマニアではありますが、そんなちょっとした妄想をかきたててくれるのは確かなようです。
星組データで注目すべきは突出する小柳先生と齋藤先生、酒井先生ですね。
その時のトップスターコンビおよび組カラーとマッチした例とみてよいでしょうか。
どういう経緯で公演演目の演出家が決まるのかは当然謎なのですが…
ただトップスターが代わることでその組全体の雰囲気も変わるのが宝塚の特色。
来年からはまた違う傾向になるのかもしれません。
次の記事でこのシリーズも最後。
宙組です。
記事を書く際に作成した資料、せっかくなのでここで共有しておきます。
2019年6月現時点で在団している宝塚歌劇の演出家の入団年とデビュー年、
それから大劇場デビュー年とそれぞれの演目です。
不明な年、未定のものは空欄にしています。
誤りなどあったらご指摘ください。
時々にこちらも更新していく予定です。
★がついている演目はバウホールが開場する以前、宝塚中劇場ともいわれていた「宝塚新芸劇場」で上演されたもの。
※1972年に閉鎖した宝塚新芸劇場に代わってバウホールは1978年に開場しています。
バウホールで演出家としてデビューし、順調なら梅田芸術劇場などの別箱を経て大劇場という過程を踏むのが現在の演出家が進むルートのようですが、大劇場がデビューなど例外もあります。
※謝先生は宝塚歌劇専属の演出家かという意見もあるかもしれませんが、わたしが断固として入れたかったんです。
演出家過去5年の傾向を知りたいとはじめてみたシリーズ記事。
今回は雪組編です。
前回まではこちらからどうぞ
柴田先生は全組で多いですが、なにげに中村一徳先生が多いのがわかった雪組。
次は星組編です。
公式のお知らせから。
今回はチケット転売についての記事です。
2019年6月14日に施行された改正チケット転売禁止法。
当の文化庁のサイトをみてもよくわかりませんので、できるだけ宝塚歌劇に関連があるかも?という部分をピックアップして解説します。
今回の法改正では、
①紙など現物を主体としたチケットが対象になります。
チケットを買う際に必要になる予約券、予約番号などは今回は法規制外。
「予約番号を教えますのでご自身でコンビニなどで発券してください」という取引にはとりあえず適用されません。
(今後これらも規制の対象になる可能性あり。)
しかし発券してさらにそれを転売する時は当然ながら規制の対象となります。
②入場資格者、座席指定の記載がなされているチケットが対象です。
公式からのお知らせ通り、購入の際に購入者の名前を記載することになりました。
普段からの転売抑止効果と、トップ退団公演など余りにも法外な価格のチケットが出回る場合は、劇場でのチェックが入ることもありえます。
こちらは4/30の公式より。
③無料配布、特別招待などのチケットは法規制外となります。
スカイステージなどがしている貸切公演でのチケットは規制されないようです。
転売がすべて処罰の対象というわけではありません。
処罰の対象になるには基準があります。
①定価を1円でも超えると規制対象。
送料を転売価格と区別して表示、なおかつ通常想定される送料を大幅に超えない場合は転売価格とみなされず、法に触れません。
定価5千円のチケットを8千円で仕入れたものの、なかなか買い手がつかなかったことから6千円に値下げして転売するなど、利益が出ない「損切り」でも、定価を超えていさえすれば規制の対象となる。 また、定価5千円のチケットと定価500円のタオルをセットにし、チケット5千円、タオル5千円の合計1万円で販売するといった「抱き合わせ商法」もアウトだ。
②何度も、そしてこの先も転売行為を行っているかまたは行うとみなされるか。
「急病や急用のために行けなくなってしまったから譲ります」という場合は規制されません。
(言葉には出さなくても本音として個人的にリピートするほどの舞台じゃなかったというのも中にはあるでしょう…)
しかしその理由が本当かどうかは警察などが本格的に調べないとわからないことです。
③送料等を転売価格と区別して表記すれば規制対象にならない
定価が5千円のチケットについて、「チケット代5千円、切手代82円、封筒代10円の合計5092円でお譲りします」と表記していれば、転売価格は定価と同じ5千円と評価されるので、セーフだ。 逆に、「チケット代5千円、切手代3千円、封筒代2千円の合計1万円でお譲りします」とか「チケット代1万円(郵送料込み)でお譲りします」といった表記だと、転売価格は定価を超える1万円と評価されるので、アウトだ。
利益を目的とした転売行為とみなされるかどうかのわかりやすい目安はやはり、「これまで同一人物が何度も同じような取引を行っていないか」だと思われます。
転売は控えておき、行う時は定価と最低ランクの送料手数料の明細を明記して譲る、というのが自分を守る手段のようです。
リピート観劇をする方が多い宝塚歌劇でこの規制がどう影響するかはまだ未知数。
この法改正に続報があればまた書きます。
参考にした記事↓
この高額チケット転売対策問題、宝塚だけの問題ではなく長い間決定的な効果は得られないままでした。
それは売る側だけでなく「買う側がいて」成り立っているからともいえます。
確かに法外な金額で売る業者は悪質であり取り締まるべきですが、
「本当にその舞台を観たいひとが観られるために」
チケット転売を防止しないといけない、転売を戒める文言としてよくみられます。
しかしこの場合の「本当に観たいひと」とはいったいどんな姿勢でいればわかるのでしょうか?
その基準は?
実は「本当に観たいひと」は「そのチケットに一番高い金額を提示したひと」ではないのか?
それだけのお金を出すほどの「本当に観たいひと」に渡るのが、資本主義における正義ではないか?といった転売対策からしたら身も蓋もない説だけがみつかり、それ以外には結局チケット転売について真正面から論じたものは現時点でみつかりませんでした。
書かれていたのはハーバード白熱教室で日本でも有名になった哲学者マイケル・サンデル氏の著書。
道徳と市場経済をテーマとしています。
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チケット転売問題がこれまで決してなくならず、おそらくこれからも簡単に法律では取り締まれないだろうと感じる点がこのあたりにありそうです。
前回、過去5年で各組演出家の 登板回数をまとめた記事の続きです。
今回は月組。
前の記事よりも見やすくするためにまとめた表は最後に一覧としています。
5年での合計回数なども入れてみました。
花組編はこちらから。
エリザベートがあるためもありますが、以前よりも寡作となりつつある小池先生と、あとは藤井先生の割合が高いようです。
演出家助手も入れたら面白かったかもと今更思いつきました。
次は雪組編の予定です。