seikacatのブログ

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宝塚歌劇について誰もとりあげない偏った話をしていきます。

宝塚 チケット転売  禁止法 の解説と思ったこと

はじめに

 

公式のお知らせから。

今回はチケット転売についての記事です。

 

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2019年6月14日に施行された改正チケット転売禁止法。

 

当の文化庁のサイトをみてもよくわかりませんので、できるだけ宝塚歌劇に関連があるかも?という部分をピックアップして解説します。

 

 

転売と判断されるポイント

 


今回の法改正では、

 

①紙など現物を主体としたチケットが対象になります。

 

チケットを買う際に必要になる予約券、予約番号などは今回は法規制外。

 

「予約番号を教えますのでご自身でコンビニなどで発券してください」という取引にはとりあえず適用されません。
(今後これらも規制の対象になる可能性あり。)


しかし発券してさらにそれを転売する時は当然ながら規制の対象となります。

 


②入場資格者、座席指定の記載がなされているチケットが対象です。

 

公式からのお知らせ通り、購入の際に購入者の名前を記載することになりました。

 

普段からの転売抑止効果と、トップ退団公演など余りにも法外な価格のチケットが出回る場合は、劇場でのチェックが入ることもありえます。

 

 

こちらは4/30の公式より。

 

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③無料配布、特別招待などのチケットは法規制外となります。

 

スカイステージなどがしている貸切公演でのチケットは規制されないようです。

 

 

転売全体がダメというわけでなく、基準がある

 

 

 

転売がすべて処罰の対象というわけではありません。

 

処罰の対象になるには基準があります。

 

 

①定価を1円でも超えると規制対象。

 

送料を転売価格と区別して表示、なおかつ通常想定される送料を大幅に超えない場合は転売価格とみなされず、法に触れません。

 

 

定価5千円のチケットを8千円で仕入れたものの、なかなか買い手がつかなかったことから6千円に値下げして転売するなど、利益が出ない「損切り」でも、定価を超えていさえすれば規制の対象となる。 また、定価5千円のチケットと定価500円のタオルをセットにし、チケット5千円、タオル5千円の合計1万円で販売するといった「抱き合わせ商法」もアウトだ

 

 

 

②何度も、そしてこの先も転売行為を行っているかまたは行うとみなされるか。

 

「急病や急用のために行けなくなってしまったから譲ります」という場合は規制されません。

 

(言葉には出さなくても本音として個人的にリピートするほどの舞台じゃなかったというのも中にはあるでしょう…)

 

しかしその理由が本当かどうかは警察などが本格的に調べないとわからないことです。

 

③送料等を転売価格と区別して表記すれば規制対象にならない 

定価が5千円のチケットについて、「チケット代5千円、切手代82円、封筒代10円の合計5092円でお譲りします」と表記していれば、転売価格は定価と同じ5千円と評価されるので、セーフだ。 逆に、「チケット代5千円、切手代3千円、封筒代2千円の合計1万円でお譲りします」とか「チケット代1万円(郵送料込み)でお譲りします」といった表記だと、転売価格は定価を超える1万円と評価されるので、アウトだ。

 

 

 


利益を目的とした転売行為とみなされるかどうかのわかりやすい目安はやはり、「これまで同一人物が何度も同じような取引を行っていないか」だと思われます。

 

 

転売は控えておき、行う時は定価と最低ランクの送料手数料の明細を明記して譲る、というのが自分を守る手段のようです。

 


リピート観劇をする方が多い宝塚歌劇でこの規制がどう影響するかはまだ未知数。

この法改正に続報があればまた書きます。

 

 

  参考にした記事↓

news.yahoo.co.jp

 

 

 

今回の記事を書いての意見

 

 

この高額チケット転売対策問題、宝塚だけの問題ではなく長い間決定的な効果は得られないままでした。

 

それは売る側だけでなく「買う側がいて」成り立っているからともいえます。

 

確かに法外な金額で売る業者は悪質であり取り締まるべきですが、

「本当にその舞台を観たいひとが観られるために」

チケット転売を防止しないといけない、転売を戒める文言としてよくみられます。

 

 

しかしこの場合の「本当に観たいひと」とはいったいどんな姿勢でいればわかるのでしょうか?

 

その基準は?

 

 

実は「本当に観たいひと」は「そのチケットに一番高い金額を提示したひと」ではないのか?

 

それだけのお金を出すほどの「本当に観たいひと」に渡るのが、資本主義における正義ではないか?といった転売対策からしたら身も蓋もない説だけがみつかり、それ以外には結局チケット転売について真正面から論じたものは現時点でみつかりませんでした。

 

 

 書かれていたのはハーバード白熱教室で日本でも有名になった哲学者マイケル・サンデル氏の著書。

 

道徳と市場経済をテーマとしています。

 


 

 

おわりに

 

チケット転売問題がこれまで決してなくならず、おそらくこれからも簡単に法律では取り締まれないだろうと感じる点がこのあたりにありそうです。

 

 

 

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