seikacatのブログ

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宝塚歌劇について誰もとりあげない偏った話をしていきます。

宝塚 チケット転売  禁止法 の解説と思ったこと

はじめに

 

公式のお知らせから。

今回はチケット転売についての記事です。

 

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2019年6月14日に施行された改正チケット転売禁止法。

 

当の文化庁のサイトをみてもよくわかりませんので、できるだけ宝塚歌劇に関連があるかも?という部分をピックアップして解説します。

 

 

転売と判断されるポイント

 


今回の法改正では、

 

①紙など現物を主体としたチケットが対象になります。

 

チケットを買う際に必要になる予約券、予約番号などは今回は法規制外。

 

「予約番号を教えますのでご自身でコンビニなどで発券してください」という取引にはとりあえず適用されません。
(今後これらも規制の対象になる可能性あり。)


しかし発券してさらにそれを転売する時は当然ながら規制の対象となります。

 


②入場資格者、座席指定の記載がなされているチケットが対象です。

 

公式からのお知らせ通り、購入の際に購入者の名前を記載することになりました。

 

普段からの転売抑止効果と、トップ退団公演など余りにも法外な価格のチケットが出回る場合は、劇場でのチェックが入ることもありえます。

 

 

こちらは4/30の公式より。

 

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③無料配布、特別招待などのチケットは法規制外となります。

 

スカイステージなどがしている貸切公演でのチケットは規制されないようです。

 

 

転売全体がダメというわけでなく、基準がある

 

 

 

転売がすべて処罰の対象というわけではありません。

 

処罰の対象になるには基準があります。

 

 

①定価を1円でも超えると規制対象。

 

送料を転売価格と区別して表示、なおかつ通常想定される送料を大幅に超えない場合は転売価格とみなされず、法に触れません。

 

 

定価5千円のチケットを8千円で仕入れたものの、なかなか買い手がつかなかったことから6千円に値下げして転売するなど、利益が出ない「損切り」でも、定価を超えていさえすれば規制の対象となる。 また、定価5千円のチケットと定価500円のタオルをセットにし、チケット5千円、タオル5千円の合計1万円で販売するといった「抱き合わせ商法」もアウトだ

 

 

 

②何度も、そしてこの先も転売行為を行っているかまたは行うとみなされるか。

 

「急病や急用のために行けなくなってしまったから譲ります」という場合は規制されません。

 

(言葉には出さなくても本音として個人的にリピートするほどの舞台じゃなかったというのも中にはあるでしょう…)

 

しかしその理由が本当かどうかは警察などが本格的に調べないとわからないことです。

 

③送料等を転売価格と区別して表記すれば規制対象にならない 

定価が5千円のチケットについて、「チケット代5千円、切手代82円、封筒代10円の合計5092円でお譲りします」と表記していれば、転売価格は定価と同じ5千円と評価されるので、セーフだ。 逆に、「チケット代5千円、切手代3千円、封筒代2千円の合計1万円でお譲りします」とか「チケット代1万円(郵送料込み)でお譲りします」といった表記だと、転売価格は定価を超える1万円と評価されるので、アウトだ。

 

 

 


利益を目的とした転売行為とみなされるかどうかのわかりやすい目安はやはり、「これまで同一人物が何度も同じような取引を行っていないか」だと思われます。

 

 

転売は控えておき、行う時は定価と最低ランクの送料手数料の明細を明記して譲る、というのが自分を守る手段のようです。

 


リピート観劇をする方が多い宝塚歌劇でこの規制がどう影響するかはまだ未知数。

この法改正に続報があればまた書きます。

 

 

  参考にした記事↓

news.yahoo.co.jp

 

 

 

今回の記事を書いての意見

 

 

この高額チケット転売対策問題、宝塚だけの問題ではなく長い間決定的な効果は得られないままでした。

 

それは売る側だけでなく「買う側がいて」成り立っているからともいえます。

 

確かに法外な金額で売る業者は悪質であり取り締まるべきですが、

「本当にその舞台を観たいひとが観られるために」

チケット転売を防止しないといけない、転売を戒める文言としてよくみられます。

 

 

しかしこの場合の「本当に観たいひと」とはいったいどんな姿勢でいればわかるのでしょうか?

 

その基準は?

 

 

実は「本当に観たいひと」は「そのチケットに一番高い金額を提示したひと」ではないのか?

 

それだけのお金を出すほどの「本当に観たいひと」に渡るのが、資本主義における正義ではないか?といった転売対策からしたら身も蓋もない説だけがみつかり、それ以外には結局チケット転売について真正面から論じたものは現時点でみつかりませんでした。

 

 

 書かれていたのはハーバード白熱教室で日本でも有名になった哲学者マイケル・サンデル氏の著書。

 

道徳と市場経済をテーマとしています。

 


 

 

おわりに

 

チケット転売問題がこれまで決してなくならず、おそらくこれからも簡単に法律では取り締まれないだろうと感じる点がこのあたりにありそうです。

 

 

 

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宝塚 演出家 各組登板回数 一覧 月組編(2015-2019)

 

 

 

はじめに

 

 

 前回、過去5年で各組演出家の 登板回数をまとめた記事の続きです。

今回は月組。

 

前の記事よりも見やすくするためにまとめた表は最後に一覧としています。

5年での合計回数なども入れてみました。

 

 

 

 

花組編はこちらから。

seikacat.hatenablog.com

 

2015

 

 

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2016

 

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2017

 

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2018

 

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2019

 

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登板表

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割合を示したグラフ

 

 

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おわりに

エリザベートがあるためもありますが、以前よりも寡作となりつつある小池先生と、あとは藤井先生の割合が高いようです。

 

演出家助手も入れたら面白かったかもと今更思いつきました。

 

次は雪組編の予定です。

 

 

 

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宝塚 演出家 各組登板回数 一覧 花組編(2015-2019)

 

 

はじめに

 

宝塚の各組で担当する演出家の割合は現在どうなっているのか。

 

そんな素朴な疑問から各組登板された演出家の一覧表をつくってみる試みです。

 

 

 

割合が判明したからと言ってそれがどういうことかなどの議論をするつもりはありません。

 

 「そこは言いたいことがあっても各自が察して」が宝塚を楽しむ際の掟だと感じているので。

 

とりあえず2019年6月時点から判明している情報から、過去5年をさかのぼって集計してみました。

 

懐かしいなあなどと思いつつ読んでいただけたら幸いです。

 

※原作があるものや海外ミュージカルのもの、外部の演出家を招いている場合の人などはカウントしていません。

 

 

あくまで宝塚歌劇をメインとして演出している方としていますが、中村一徳先生や謝珠栄先生も入れています。

 

脚本、演出がそれぞれ異なる演出家の場合もそれぞれ1カウントとします。

敬称略、入団年順の並び。

 

大劇場公演、別箱公演で同じ演目でもそれぞれ1カウントです。

 

長くなったので一記事一組となっています。

まずは花組さんから。

 

 

 

 

2015

 

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2016

 

 

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2017

 

 

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2018

 

 

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2019

 

 

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登板表

 

 

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割合を示したグラフ

 

5年間での演出家登板割合も円グラフで示しておきます。

 

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おわりに

 

 

数名デビューして比較的間もない方がいることや、ショーの藤井先生や稲葉先生が多い感じですが、それ以外は偏りなく登板されているようです。

 

 

 

全国ツアー公演は柴田先生や正塚先生の作品が多いという暗黙のルールもあるのも考慮する必要あり。

 

 

 

当初考えていたよりかなり作業が大変な今回の記事でした。

あと4組いつできるのか。

 

わたしがもう少しこういうグラフなんかに強い人間なら…

見づらくて申し訳ないです。

 

次の記事は同じく2015年からの月組演出家一覧の予定です。

 

 

※現在の時点で在団及び顧問などされていると思われる演出家の一覧を作りました。

入団年やデビュー年とその演目付き。

 

こちらも公開しています。

 

 

seikacat.hatenablog.com

 

 

zuka-note.com

 

 

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宝塚 流  言葉遣い ?  「させていただく」

はじめに

 

 ジェンヌさんがよく使う言葉遣いの一部に、「させていただきます」があります。

 

 

 

 

例:トークなどで自己紹介の時に使う「〇〇役をさせていただきます、◯◯(ジェンヌ名)です。」

 

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宝塚歌劇でつかわれる「宝塚用語」

 

 

宝塚用語というべき言葉というのはスカイステージなどを観ているといくつかあるのですが、この「させていただきます」は代表的なもののひとつです。

 

 

用法としては誤り?

 

 

「させて頂く」とは、現在文化庁で定義している用途として、

 

基本的に他者の許可を得た上で、自分が行うことについて、その恩恵を受けることに対して敬意を払っている場合 

 に使うものとされています。

 

 

また数年前に物議をかもしたのが

「させていただきます症候群」。

 

どちらかというと、~症候群という付けたしからわかる通り「させていただきます」は言葉の悪い用法として取り上げられています。

 

詳しくはこちら

www.nhk.or.jp

 

この定義だと、ジェンヌの使う「させていただきます」は誤用とされる「営業」に当たるのでしょうか? 

 

 

もちろんジェンヌが役を演じることに対して他者の許可を得る必要はありません。

 

 

(え、もしかして必要?誰に?宝塚歌劇という概念に?舞台という世界観に??)

 

(もしかしたら役を演じるという恩恵を受けることに対して敬意を払ってはいるのかも?)

 

 

 

退団されたOGの方などはそのまま「させていただきます」を使っていたり、また変えている方もいるのでこれも個人の判断なのでしょう。

 

いつごろから言うようになったのかとか、言葉尻ひとつで色々考え過ぎてしまうのですが、

 

「◯◯役を演じます、◯◯です。」

 

より私はしっくり入ってくる感じを受けるので、実はこれからも変えないでほしいなと思う言葉遣いのひとつです。

 

 

 

 

 

 

 

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宝塚歌劇 オーケストラ メンバー 劇場掲示

情報保存用として載せています。

 

 

 

 

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宝塚歌劇は今回の2019年大劇場宙組公演より宝塚オーケストラのメンバーを劇場にて掲示することにしたとのお知らせがありました。

 

 

実際の掲示。

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それぞれの位置も教えてくれるのはいいですね。

 

 

これは宝塚歌劇史上初、それと国内大型ミュージカル史上初でいいのでしょうか。

 

 

 

初日の4/19から掲示はしていたようですが、公式でのお知らせが遅かったのはほぼ同時に出されたチケット値上げのお知らせと関連しているのかもしれません。

 

 

 

 

◆チケット値上げの詳細

 

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国内の景気が低迷する中、舞台での生オーケストラが貴重なものになりつつあり今のところSNSでは値上げはともかく好意を持って受け止められているよう。

 

また情報があれば追加します。

 

 

 

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宝塚 歌劇 男役におけるメガネ 眼鏡男子のはじまりを(勝手)に決定 Vol.2

 

前回の記事の続きです。

未読の方はこちらからどうぞ。

 

seikacat.hatenablog.com

 

前回記事では眼鏡男子の歴史を拾い集めて、宝塚歌劇における公式ポートで眼鏡をかけたものが初出…までをざっくり紹介しましたが、もう少しだけおつきあいください。

 

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 望海風斗さん(右)

真彩希帆さん(左)

 



 

 

宝塚初 眼鏡メガネ男子の条件

 

 

なぜ宝塚歌劇で初メガネジェンヌは大空さんと定義したかというと、

 

「役でないジェンヌの名で」、 「宝塚歌劇における公式写真といえる『歌劇』のポートに掲載」、という条件を満たしているのはおそらく初めてだったのではないかと推察しているからです。

 

 

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このポートなどもオールド宝塚というよりアーティストの宣材スナップに近いですね。

 

 

当時のファンの反応

 

 2000年代初頭ネット上では「宝塚に『萌え』なんていっていいの?」という議論までされていてこの頃まではまだ宝塚と現代的なコミック系の舞台との間に明確な境界線があった、もしくはあるとファンは考えていました。

 

宝塚歌劇だけでなくとも原作から舞台化がひんぱんにされるようになり、コミックとの垣根が低くなっている2019年現在との温度差を考えると、ファンの間で大空さんの眼鏡ポートはちょっとしたざわつきを生んでいたのを記憶しています。



 

 



 2007年から2011年くらいまではまだコミックと宝塚歌劇と眼鏡メガネが融合?するのに時間を要した、いわば過渡期といえるかもしれません。

 

 

 

 

一般にもファッションとして眼鏡が取り入れられた

 

 

加えてちょうどこの頃(2009年頃)、カジュアルグラスが一般に普及していった時期であることも大きいと考えています。

 

diamond.jp

 

フレームやカラーの種類も豊富になり価格も安くなり、気軽に購入できるお店が増えたことで学生などの若い世代のひとでもファッションとして眼鏡を気軽に替えることが可能になり、コーディネイトに取り入れることが増えました。

 

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七海ひろきさん



 



眼鏡は高価な一点物ではなくなり、かつてのようにちょっとイケていない人を示す記号でもなくなっていったのです。

 

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永久輝せあさん

 

宝塚歌劇 眼鏡男子は定番になるか?

 

とはいっても眼鏡は顔の中心に来るため本人が思っているより、見る側からすればかなりイメージを変えてしまうもの。

 

持っている雰囲気をあえて壊すためなど、ある程度のイメージが確立しているトップスターをはじめとする上級生でないと眼鏡はうまく扱えないアイテムだとも思います。

 

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 上段左 明日海りおさん 右 紅ゆずるさん

中段 早霧せいなさん 

下段左 珠城りょうさん 右 朝夏まなとさん

 

 

前回の記事でも今回の記事でも、ピックアップして掲載した眼鏡ポートは

実は2012 年前後のものが多いことに書いていて気付きました。

 

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桜木みなとさん

 

つまり宝塚歌劇における撮影のアイテムとして眼鏡が地位を得て浸透するまでにおよそ3年程かかったということになります。

 

 

宝塚歌劇における 眼鏡男子 歴史まとめ

 

 

三次元映画で眼鏡男子ブーム(2002)

眼鏡が宝塚歌劇にポートに取り入れられる(2009)

 

宝塚歌劇で本格眼鏡ブーム?(2012)

撮影のアイテムとして浸透。

現在へ

 

(※個人的見解の年表です)

 

  

 

 

 

 

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宝塚 歌劇 男役におけるメガネ 眼鏡男子のはじまりを(勝手)に決定 Vol.1

 


タイトルがわけわからないと思われるでしょうけれど、今回はそんな趣旨の記事です。

お付き合いくだされば幸いです。

 

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明日海りおさん

 

 

宝塚歌劇の眼鏡男子にたどり着くまでに、しばしこの国における眼鏡男子の定義と

その流れを前提としてざっくりと説明したいと思います。

いつものように誤りや勘違いがあればご指摘ください。

 

 

 

宝塚歌劇の話題はもう少し後になりますので、私のフォルダ画像から出したものをランダムに張り付けています。

 

 

そもそも眼鏡男子とは?

 

 

 

眼鏡男子の定義をここでおさらいしておきます。

 

 

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芹香斗亜さん

 

この国における眼鏡男子は、文字通り眼鏡をかけている男性、キャラクターのこと。

眼鏡をかけていることで、ただ眼鏡をしていない時よりも変化を加えることができる(優しさや冷酷さ、クールさなど)キャラクターといえます。

 

 

眼鏡女子という存在とそれを愛好する層も一部あるようですが、これは眼鏡男子ほどの広がりはみせなかったようです。

 

 

これは最初に眼鏡男子を支持した世代の人たちが、子供の頃に身近にあった少年漫画と少女漫画の違いにもあり、詳しくは後で記述します。

 

 

少年漫画では眼鏡は弱点、欠点という要素を持つアイテムだった

 

 

眼鏡はかつての(1990年代くらいまで)の少年漫画では、

 

のび太に代表されるように勉強だけできる、病弱、気弱、いじめられっ子、良くても勉強だけやたらできる博士タイプのキャラで主人公にはまずならないアイテムとしてよく使われてきました。

 

少年漫画のルーツ、大家として知られる手塚治虫先生や水木しげる先生が自画像を実物よりちょいブサメガネで描いているのは、弱点を見せて自分を卑下してみせたいという欲求からという説があります。

 

これはおそらく昔の漫画で作者が作品内に登場する際に、やたらキャラクターから怒られたり下にみられているのと同じ意図からではと考えています。

 

 

確かにキャラクター化していることと引き換えに特に水木しげる先生などは、内面まで弱弱しく描いています。

 

対して少女漫画においては眼鏡は格好良いアイテムだった

 

ただ少女漫画では男性が眼鏡をかけることに対しての見方が違っていて、その源泉は1980年代りぼんなどで活躍した陸奥A子先生だといわれています。

 

知的でいつも優しく素朴で主人公を見守る彼ら眼鏡男子は、高い人気を誇ったそうです。

 

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一度その傾向は影をひそめますが、実は同人誌などでは何割かを占めるほど人気のジャンルとなっていきました。

 

メガネ男子 | 眼鏡文化史研究室

 

 

 

 

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彩風咲奈さん

 

 

 

その「知る人ぞ知る人気ジャンルだった眼鏡キャラ」が表に出てくるのは2000年代に入ってからとなります。

 

コミックが実写映画化されるようになったからです。

 

togetter.com

 

 

三次元に眼鏡が受け入れられるようになる

 

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美弥るりかさん

 

 

2000年代に入りいわゆる上記の過程を経てきたコミックは、映画化やドラマ化がひんぱんにされるようになります。

つまりコミックにいた眼鏡男子は三次元へと進化をとげることになるのです。

 

 

ちなみに。

 

2002年映画『ピンポン』の井浦新さんが、三次元眼鏡男子の元祖として眼鏡好きさんの間ではよく語られているそうです。

 

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 これについては反論や諸説あるそうで、ここでは議論しません。 

 

 

 

  

そして宝塚へ

 

(ここまででやっと宝塚歌劇にたどり着けました。)

 

リンク先のサイトでは2009年に入って飛躍的に眼鏡男子の割合は増えたと分析されています。

 

 

まさにその2009年、宝塚において現在に通じる眼鏡男子の始祖といえるジェンヌがいました。

 

ご本人の意図はともかくその持っているキャラクターが時代に沿っていたといえるのかしれません。

 

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大空祐飛さんです。

 

 

 

個人的には彼女が宝塚歌劇における眼鏡男子のはじまりだと思っています。

 

 

…すみません、まだ書きたいこともあるのですが長くなったのでVol.2へと続きます。

(記事修正も入れるかもしれません)

 

   

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宝塚歌劇の中のナチスドイツ

宝塚歌劇の舞台で取り扱われる芝居の中に登場する「悪」。

その悪役にナチスドイツが使われることがこれまで何度かありました。

 

 

それはここ数年世界的にナチス関連を題材にした映画が増えてきていることとは少し違った理由があるとみています。

 

dot.asahi.com

 

 

それはやはり、その造形が飛びぬけて美しいということが理由のひとつとしてあるのではと推察しています。

 

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真琴つばささん。

1999年月組公演『螺旋のオルフェ』より

 

   

 

宝塚歌劇でナチスがどのような悪の位置にいたか

 

 

世界を震撼させた特定の人種を狙った世界初の大規模殺戮と、血統至上主義をかかげた戦争目的。

その歴史的な背景を知らない人はほとんどいません。

 

 

◆舞台に出てきてその格好からすぐに「悪」だとわかる見た目。

 

◆宝塚歌劇で演じるものとして「悪」でありながら美しいこと。

 

そして物語の中で成立させるのにこれがもっとも重要なのですが、

◆「現在ではもうすでに滅び去ったとされている」悪であること。

  

 

意地が悪い書き方ですが、これでナチスドイツを宝塚歌劇の物語の中で安心して悪役として扱う理由付けが揃うことになります。

 

 

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春風弥里さん。

2010年宙組バウホール公演『Je Chante-終わりなき喝采- 』より

 

制服の持つ力

 

美と悪を両方兼ね備えた(あくまで物語の中でですが)ナチスという存在。

 

それにはやはりその制服の効果は小さくありません。

黒を前面に出し、体格をよりよくみせるよう綿密に設計されたスタイル。

(実際にはナチスの制服は黒だけではありませんが、黒の親衛隊のものは記号としてよく使われます。)

 

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 元々その制服が人々を熱狂的に高揚させることを目的としてつくられている以上、時代を超えて私たちにも抗いがたい魅力があるのは否定できません。

 

 

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美弥るりかさん。

2010年星組バウホール公演『リラの壁の囚人たち』より。

 

 

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それくらいナチスドイツという存在はドラマティックであり、素材にせずにはいられない、ある意味魅力が時代を超えてあるということなのでしょう。

 

そして世界中で魅力を感じる存在だからこそ、現在は忌避されていることも。 

 

軍服を着ると「被害者が傷つくからいけない」という理由に加えて 

若者が憧れかねないあの衣装を着てはいけない

 というリアルな恐怖なんです。

 

 ナチスとは、ヨーロッパにおいて

 着てはいけない

 歌ってはいけない

 ポーズを真似してはいけない

 もう、社会にさらしてはいけない

 

 いつ、あの亡霊が蘇ってくるかと、今でも恐怖を抱えているのです。

  封印して、人目に晒してはいけない・・・・そういう呪われた遺物であり

 そのくらい、一歩間違えば・・・

 

 

魅力的な要素が沢山あるのです。

 

 だから、危険なんです

 

 

ameblo.jp

 

 

宝塚歌劇という舞台でもそれは例外ではありません。

 

悪と人間の闇の部分と美を見た目だけで同時に表すのにこれほどわかりやすい存在もあまりないからです。

 

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左:朝澄けいさん、右:真飛聖さん 

2002年星組バウホール公演『ヴィンターガルデン』より

 

 

(あとあまり大きな声(フォント)で言えませんが、

宝塚の場合さらに女性がそれを舞台で役として着用するという

世界でも稀な事態が加わります…)

 

 

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悠未ひろさん。

 2009年宙組公演『カサブランカ』より。

 

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ただインターネットが世界で普及してきた今日、軍装を格好良いと楽しんでいるだけでは、思わぬ批判を浴びる可能性があることを忘れてはいけません。

 

2年前に国内で起こった騒動でそれはよくわかります。

 

www.asahi.com

 

党組織の親衛隊の制服の特徴的な黒と銀の色使いは、

18世紀以来のプロイセン王国の親衛軽騎兵、

たすき掛けベルトや開襟にネクタイは、

当時最先端だった英国軍のスタイルを採用した。

伝統と先端のバランスがとれた「完成度の高い」デザインだったという。

 

 

 

 

ナチスは軍装で大衆を憧れさせ、扇動した。

『完成度の高い』軍装は今もその記憶と結びついている。

あえてタブーの破壊を試みるデザイナーもいるが、必ず『ナチス賛美ではない』ことを示す弁明を用意している。

格好よさげなデザインを無自覚に使ったのなら、あまりに不勉強と言わざるを得ない

 

 

 

 

ここでは言及されていませんが、現在でも世界的に有名なデザイナーやデザイン企業たちがナチスドイツの制服作りに協力したといわれています。

 

ore-germany.com

 

 

blog.livedoor.jp

 

 

あとがき

 

 私は個人的には世界の軍服が大好きですし、ナチスドイツのものはデザインクオリティが現在でもトップクラスに高いと思っています。

 

それとは関係なくナチスドイツを積極的に悪役として扱う物語はこれから先、宝塚歌劇 では少なくなるのではと考えています。

 

 

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左端:ゲッベルス役  凪七瑠海さん

2017年星組公演『ベルリンわが愛』より。

 

 


 

 

 

欅坂さんの問題が大きくなったのは、ネットが普及したことで興味のない人にまで容易に伝わっていくことも要因としてあり、衣装のことも宝塚歌劇だけが例外にはなりえないからです。

 

あとは脚本演出として悪役を描く手間をそのわかりやすさから省いているのでは?という印象も正直あるからです。

 

 

それでは現在で言う「悪」とはどのようなものなのかという話題になりそうですが…

 

今回はこのあたりで。

 

 

 

読んでいただいてありがとうございました。

 

 

 

おまけ

 

 

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ナチスドイツがいた リアルな時代の宝塚少女歌劇です。圧巻。

表紙は現在まで続く宝塚男役の基礎をつくったといわれている葦原邦子さん。

ja.wikipedia.org

1936年星組公演 軍国レビュウ『南京爆撃隊』より

 

 

ここまで書いておいてなんですが、弱虫なので

何か言われたらこの記事消します。

消えてたら察してください…

 

 

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宝塚ソリオのミスドにある張り紙

 

 

つい先日大劇場で観劇をしたのですが、

JR宝塚駅近くのソリオにあるミスドで休憩中、

受付レジの近くで 「学生の自習お断り」という内容の貼り紙をみつけました。

 

 

 

 

 

 

宝塚という町は郊外の住宅地ですから

家族連れやカップルや学生達がショッピングのついでに

ちょっとしたカフェ休憩の為に

ミスドに寄ることもあるでしょう。

 

なおかつ観光地ともいえるので、ミスドにはやはり宝塚ファンとみられる人も多く来店しています。

 

 

私自身が地方から遠征している身のため、

幕間や終演後にゆっくりできるカフェがあるのはとても助かります。

 

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贔屓がいる人ならこの時間を利用して手紙を書くひともいるでしょうし、

事実手紙を書いていると見受けられるひとを毎回見かけます。

 

しかし贔屓に手紙を書くことと、

学生の自習にはそんなに明確に違いがある?と思ったのも事実。

 

 

この自習禁止、勉強禁止のルール。

ミスド宝塚ソリオ店だけの独自ルールなのかと思ったら、

数年前くらいからミスドだけでなく大手カフェチェーン店業界全体で

行っていることらしいです。

 

cafe-info.xyz

 

 

特にミスドという店舗自体が狭い場所にあることが多く

そのため席数を少なめにして、客が座る椅子なども小さめにしていることで

あまり長時間いることを想定していません。

 

 

やはり表現が悪いことは承知で言うと、自習でダラダラとドーナツ1個と

コーヒーだけで(しかも今はコーヒーとカフェオレはおかわり自由)

席を独占されるのは客の回転の面で良くないと

判断されたからなのでしょうか…

 

 

これが手紙を書くというのならば入り出などで使うために

タイムリミットが設けられているため、

長時間にはなりません。

 

郵送であってもその時間が多少伸びただけで同様のため

ダラダラと居座るケースは少なそうです。

 

 

 

 



なんとなくですが宝塚という場所で手紙を書くという行為は

どうしても宝塚という土地ならではのことであり、

そのため手紙>自習という位置づけになり、

 

 

しかも学生さん達にありがちな大きな声で騒ぐということもないため、

この土地全体からある程度の「お目こぼし」を

受けているのではないかという気がしました。

 

 

 今回は本当に雑記でした。

読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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とりあえずここ! 宝塚 歌劇の歴史をたどるのに便利な参考リンク集

自分がブログを書く際に参考にさせてもらっているサイトを2つ挙げておきます。

宝塚歌劇の歴史を知りたい、研究などで資料が欲しいという方には比較的とっつきやすいサイトだと思います。

 

 

 

ROCK in TAKARAZUKA

 

www.c-able.ne.jp

 

1965年位から2010年くらいまでの公演のまとめ、

 公演パンフレットの中身、公演で使われた曲の原曲の詳細などが掲載されています。

 

サイトサービスの終了などで、あちこち移転しつつ現在のアドレスに落ち着いたそう。

 

若い方にはびっくりするような珍しい画面かもですが、インターネットが一般に普及しはじめた1990年代後半はこういった形式のサイトが多かったですね。

 

指揮者や作曲、振付などの方も載っていて、

NHKの放送一覧などは、公式の書籍でも把握しきれていないものなので、

とてもありがたいです。

 

基本宝塚歌劇団はまとめておく、サイトに情報が書かれていてそれが誤りでも自ら正して公式見解を出すということをしない組織のようです。

 

そのため正解はあいまい、とらえた人による、が多くそういった意味でもこのサイトは貴重です。

(ただまとめサイトに書かれていることが正解かどうかもわからないという欠点もあります)

 

Cherry Blossoms

 

www3.wisnet.ne.jp

 

 

82期生のファンの方がつくられていたサイトです。

そのため82期生が初舞台を踏んだ1996年から更新が止まる2015年くらいまでの

各組公演と生徒のデータがあります。

 

 

もしかしたらこの時期以降現在までのデータをまとめている別のサイトがあるのかもしれませんが、わかり次第その時はこの記事に追加しておきます。

 

番外編

 

 宝塚公式が自らの歴史をつづる書籍は多くありますが、中でもこちらが

情報量となにより出典の正確さで群を抜いています。

Amazon CAPTCHA

 

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 100周年を記念して作られた大判書籍です。

戦時中の公演パンフなど貴重なカラ―写真が豊富。

 

人物編と舞台編の2冊があり、ファンの方なら創設期から100期生までのジェンヌのおとめ写真が網羅されている人物編が楽しめると思います。

 

恐らく絶版していて、手に入りにくいものですが大きな図書館などなら置いている可能性もあるので興味がある方は是非。

 

 読んでいただいてありがとうございました。


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宝塚 歌劇 災害情報 公演対応まとめ 2018年6月18日

 

はじめに

 

 2018 年は、日本全国各地で地震や豪雨、台風などの大規模な災害が頻発しました。

 

それは観客の安全を確保しつつ、エンターテイメントを提供し続けないといけない宝塚歌劇にも深く影響しました。

 

災害により、公演時間振替、チケット返金対応などを行った宝塚歌劇団。

その概要を時系列で簡単に記しておきます。

 

この先同じような災害が起こった時に歌劇団の対応がどのように変わるのか見届けたいという気持ちがあるからです。

 

 

 

 

2018年6月18日

 

 

まず2018年に宝塚歌劇団が災害によって対応を迫られた最初は6月18日の大劇場雪組公演でした。

通称、大阪府北部地震。

地震が起こったのは朝7時58分ごろ。

 

ja.wikipedia.org

 

 

上演されていたのは、『凱旋門』、ショー『Gato Bonito!!』

 

 

 

金曜日であったため、13時公演のみの一回公演の日でした。

 

 

他に地震の影響があった関西で舞台やコンサートなどを予定していた劇場の対応は次に詳しく載せられています。

 

spice.eplus.jp

 

ほとんどで早々に中止、返金を決定。

 

すでにこの時、宝塚周辺には公演を観にきた人たちが大勢いました。

 

 

関西地方、JR、私鉄鉄道各社の交通は一時麻痺。

宝塚観劇の際に主たる路線となるのはやはり阪急電鉄。(とJR)。

ですがその道もほぼなくなります。

 

梅田などの中心部への移動手段の選択肢が少ない宝塚では、早めの対応が求められました。

 

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※各社と同様同日夜までにはほとんどの路線で平常運転に戻っています。

 

公式サイト お知らせの変遷

 

宝塚歌劇公式サイトに出た地震に関する最初のお知らせは当初はこちら。

 

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問題は交通がなくなることによって観劇取り止めによる観客の激減が予想される中、18日の上演を行うのか中止とするのか、でしたが 昼にはこちらへと変わりました。

 

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12時20分頃には、こちらへお知らせが変更。

13時開演→一時間遅れて14時へと変更になります。

 

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この後無事に公演は実施されました。

  

返金対応

 

この公演は中止にはなりませんでしたが、来られなかった人の為に返金対応をしています。

 

手順としてはこちら。

 

 自分はこの公演チケットを実際には持っていなかったのでわかりませんが、

 基本的にはチケットを所持しつつ詳細がわかって依頼しないと返金はされない面倒なもののようです。

そして、チェックする側もかなり煩雑な作業だったのではと推察します…

 

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劇場の様子

 

最後に劇場の様子を。

 

 

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時間が経っていることもあって気づいたことがあれば、またこの記事には加筆していきたいと思っています。

 

読んでくださり、ありがとうございました。

 

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宝塚 歌劇 の歴史 1985年『宝塚グラフ』の 広告からみた移り変わる毛皮 ファーの価値

今回タイトルからみて宝塚と関係あるの?と思われたでしょうが、

実際宝塚歌劇自体の話題からは書いているうちに遠くなっていきました…

気軽にお楽しみください…

 

 1985年11月号「宝塚グラフ」、表紙は当時の雪組トップスター平みちさん。

www.takarazuka-an.co.jp

 

その中にあるカラ―の1ページを使った広告誌面が目にとまりました。

 

  f:id:cin77jcs:20190105172548j:plain

 

 花のみちプラザというと、大劇場正門の向かって右側にあった場所。

小さなショップが何軒か入っていて階段下にありました。

店は全て閉じた後、長らくシャッターで閉ざされてフォトスポットなどで活用されていましたが、現在は取り壊され新宝塚ホテル移転で使用される場所になるようです。

 

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こちらは1985年3月号グラフの同店広告、OGさんとともに。

表紙は当時月組トップ娘役だった黒木瞳さん。

 

f:id:cin77jcs:20190105202021j:image

 

 

www.takarazuka-an.co.jp

 

 

 

手元の資料が少なくて他の年代が近いグラフなどでは同じお店の広告をみつけられませんでした。

 

毛皮が豊かさの象徴だった時代

 

今から34年前、1985年の頃は大劇場近くに毛皮のお店があったんだなあと。

「今月のお客様」というタイトルからして、毎月どこかのセレブな女性を招いていたのかもしれません。

 

カラーで1ページ広告というのはこの頃のグラフでは、パレスホテルとか資生堂などが主でかなり広告料も高かったのではと推測します。 

 

同じ1985年3月号のパレスホテルの広告。

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毛皮、最近では実際に動物からとったものではないアクリル繊維素材のものも増えてきていて、区別するために動物のものは「リアルファー」という呼び方をしています。

 

対してアクリルでつくられたものは「エコファー」、「フェイクファー」という呼び名で、100円ショップでもバッグが売られているほど低価格でリアルファーに限りなく近い風合いを出すことに技術的に成功し人気となっています。

 

私も何点か持っていますが手触りがとてもなめらかでそれなのに安っぽくみえなくて重宝しています。

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに広告で着られている毛皮と似たものを現在のファー専門店で探してみましたが、当時もこれくらいの価値でしょうか?

言うまでもなくものすごくお高いです。

 

 

 

ゴージャス、豊かさの象徴としてこの広告の女性たちのようにリアルファーを身につける事は世界中で憧れられてきました。

 

けれど2018年12月のこちらの記事をみると毛皮(この記事文中ではファーと呼称)への世の中の見方が広告のあった80年代とはかなり変化していることがみてとれます。

 

現在の毛皮の価値

headlines.yahoo.co.jp

最初に動いたのはアルマーニ。2016年3月に、2016-2017年秋冬コレクションから全ブランドで毛皮の使用を廃止すると宣言した。

 2017年10月には、いま最も勢いのあるメゾンであるグッチがこれに続き、ミンク、コヨーテ、タヌキ、ラビット、カラクールなど、すべてのリアルファーの使用を廃止すると発表した。同様にヴェルサーチェ、マイケル・コース、ジミー チュウ、バーバリーなども、次々と脱毛皮を表明。今年12月には、シャネルが爬虫類などの希少動物の革(エキゾチックレザー)と毛皮の使用をやめると宣言した。

 

 

 

…ここで注意しておきたいのは国際政治的にリアルファーが禁止されているのではなく、動物保護団体の激しい抗議もあり、各ブランドの自主的な判断としてリアルファーは使われてなくなってきているという点です。(2019年現在)

 

 

ここ数年のモードは、ストリート・ファッションが席巻しており、「ラグジュアリー=毛皮」という価値観が減退した。いまや多くの世界中の若者にとって、ナイキのレアなスニーカーや、オフホワイトのフーディのほうが、毛皮より価値の高いものなのだ。以前はリアルファーを成功の象徴として着ていたアメリカのラッパーやセレブリティも、近年は積極的に着なくなってきている。

 

 

 毛皮は今ではどちらかというと、昔の傲慢な富豪の必須アイテムというイメージすらあるのかもしれません。

 

あとがき

 

 

 

 

…この毛皮の北白川というお店、店舗はもちろん現在はなくなっているようです。

90年代になってからの「宝塚グラフ」ではもう同店の広告は出てきていません。

 

価値観が変わる前にもしくは経済的な理由で撤退したのか、

それとも名称を変えて存続しているのでしょうか。

 

今はまだ海外ブランドでの流れですが、もしかしたらリアルファーや動物皮革を使った製品は、国内でも将来入手しにくくなる可能性もあるのかもしれません。

 

昔からある物、その価値の変化をたどって知ることができた広告の1ページでした。

 


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2018年

2018災害による公演中止まとめ、今年中には間に合いませんでした…

 

次の記事はこの話題になるかと思います。

もしくはイメージキャラクター等の小ネタでお茶を濁す可能性も…

 

2019年はもう少しペース短かめでブログを更新したいものです。

 

読みにきて頂いた方々、ありがとうございました。

また来年もよろしくお願いいたします。

 


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宝塚 一日警察署長の歴史Ⅱ + 秋の交通安全大使 2018

 昨年さぼっていたこちら↓の記事の続きを挙げておきます。

2017年3月に書いた記事なので、今回とりあげるのは2017年と2018年分です。

 

通称「宝塚一日警察署長」、正式名称は「宝塚警察署年末特別警戒活動発隊」。

この活動の意味や内容など詳しくは前回の下記ブログにて説明しています。

 

seikacat.hatenablog.com

 

2017年

 

2017年12月1日(金)午前10時。

現役ジェンヌがするほぼ唯一の一日警察署長は、

宙組 研6(当時)の瑠風輝さんでした。

 

 

↓こちらのサイトは毎年この話題を詳細に取り上げてくれますが、

2017年(記事が書かれたのは2018年3月)のものより、

 

全国で現役のタカラジェンヌが一日警察署長をつとめるのは宝塚市だけ。

どんなに近い町でも叶わないのでうらやましいとよく言われますと、

来賓の方がお話しされていましたよ。

 

 との気になる記述が。

たとえばそのジェンヌの故郷からであってもこういった仕事は、現役ではオファーしてもダメなのかも。

なにか取決めでもあるのでしょうか。

宙組 瑠風輝 宝塚警察署一日警察署長 | エフエム宝塚

2018年

 

2018年 11月30日(金)

星組 研7 天華えまさん

最近のニュースのため動画がついています。

恐らく動画は期間限定です。

 

mainichi.jp

 

毎年の流れとしては

署長室にて一日警察署長の委嘱式

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署長席での撮影や来賓との歓談など?

署の中庭に出て発隊式本番。

(居並ぶ署員たちの前でずっと立っていると思われます。

皆そうですが時期的に寒くて大変そう。)

 

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署員携行品の点検。車両点検(サイレン、赤色灯の作動チェック)

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一日警察署長から署員への激励の言葉

 

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一日警察署長、市内パトロールへ出るパトカー白バイのお見送り

最後に記事の撮影やインタビューなど…でしょうか。

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(個人的に白バイ載ってる写真は全ジェンヌさんのが欲しいのでメディアさん、お願いします… )

(たまにないのがあるんです…)

 

 

つい、式典最中などで大きな事件事故の通報があったらどうするのか?という意地悪な妄想をしたりしてしまいますが、ここに並んでいる署員は全員ではないのかもしれませんね。

 

番外編 秋の交通安全大使

 

2018年9月20日(木)

秋の全国交通安全運動(21日~30日)

一日署長を毎年行っている同じ宝塚署にて「宝塚一日交通安全大使」として

雪組 研4 縣千さんが選ばれ活動しています。

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www.kobe-np.co.jp

 

宝塚署 交通安全大使は年末一日警察署長シリーズ(シリーズ?)とは違い、タカラジェンヌが行う恒例のものではなかったような。

 

兵庫県議員や宝塚市市長が関わることなども、これまでであまり例がないことと思われます。

kado.hyogo.jp

 

こちらの記事検索してみるとわかりますが、撮影したファンのSNSなどでもみられ写真や感想が警察署長シリーズよりも豊富な印象です。

 

これはやはり署内の活動で許されたメディア関係者撮影のみのものと、

宝塚ファンにはなじみ深い宝塚ソリオなど誰もがみられる外での活動という差が出た感じです。

秋の交通安全大使、毎年続くものなのか?注目しておきます。

 

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 やっぱり白バイ。

あとバックに警察官などの人員輸送車(よく言われますがこれ、犯罪者の護送車ではありません)があるレアな画像を最後に。

 

 

読んでいただきありがとうございました。

  


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宝塚 歌劇  「ジプシー」というタブーから紡ぐ物語

宝塚歌劇は一般的なイメージとして「清く正しく美しく」という前提があり、これは特にファンではない層にも浸透しているようです。

 

しかし実際に宝塚のファンになり観劇を続けていると、物語をつくる上で悪役を必要とするのとあいまってすべてが綺麗で善きものかというと、そんなことはないことがわかってきます。

 

その例としてひとつの言葉をピックアップしていきます。

 

 

2017年後半に上演された宙組公演『神々の土地』。

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 ロシア革命直前のロマノフ王朝の動乱を描いた、演出家オリジナル作品でした。

 

 

 

 

この作品の概要が公式サイトにて発表された当初、こんな文言が付けられていました。

 

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※スマホ画像クオリティなのはすみません…

 

 

偏見・差別的に使用される「ジプシー」とは?

 

ジプシーとは、北インド発祥とされる少数移動民族のことをいいます。

その歴史的詳細は未だはっきりとはしないようですが、欧州を中心に世界中に移動していたとみられ、英語圏でジプシー、フランスではジタン、ドイツではツィゴイネル、スペインではヒタノなどと呼ばれていて、如何に各国で彼らがその土地に浸透していたかがわかります。

 

 

現在ではロマという表記が一般的とされていて、険しい道のりながら定住政策も進んでいます。

この記事でもジプシーという表記にあえてしています。

globalnewsview.org

 

 

ちなみにこの『神々の土地』における公式での文言での「ジプシー」はあくまで「娯楽」の概念のひとつという表記で、人間を指してないことを前提としています。

 

これは「ジプシー」という言葉に今日では差別軽蔑的意味が込められているとされているからです。

元々定住せず独自の文化と言葉を維持し続けた彼らは、酷い迫害と差別を受けてきました。

 

宝塚歌劇における「ジプシー]

 

実は宝塚歌劇において、昔から芝居でもショーでもジプシーという素材は多く使われてきました。

 

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虐げられ、一般的な社会生活から切り離されある意味自由に生きているようにみえるジプシーは、オペラなど多くの他の物語と同じように宝塚の芝居でも生まれながらに悲劇と野生の香りと妖しい雰囲気をかもしだす存在として、

(『神々の土地』でも、ラストへつながる悲劇の発火点としてロシア軍の将校とジプシー女性の恋愛が描かれています。)

そしてショーでは、フラメンコなどの熱情的なダンスシーンなどでそのルーツを感じとることができます。

 

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 少し思い出すだけでも『うたかたの恋』、『激情』、『炎にくちづけを』、『ジプシー男爵』など宝塚がジプシーという道具立てで野性的で神秘的な女性を描くことが多くあります。

 

しかしそれは強い肉感的な女性を描くために、そして物語に艶めいた彩りと盛り上がりを加えるために、わざわざジプシーという道具立てが必要なのかも?と思うこともあるのですが…

 

 

ジプシーという魅力

 

何故そんなに宝塚歌劇と「ジプシー」は親和性が高いのか

 

黒髪褐色の肌、他の誰にも真似ができない魅力的で野性的な踊りと音楽、文字を持たずに占いと祭礼を行い、馬と鍛冶で生計を立てる生活様式。

 

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ここではない場所、自由にどこにでも行ける、心のままに美しい音楽を奏でられるという稀有な才能、都合の良い幻想としてもそれを持たない私たちには現代でもなお強い憧れをともなうものだからなのかもしれません。

 

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ジプシーと音楽との関わりの逸話は多くありますが、私が中でも好きなのがこのエピソードです。

ロマ ジプシー ボヘミアン 世界遺産 歴史

 

 

他作品での例も

 

他の作品からもうひとつ。

1983年初演『うたかたの恋』は、宝塚の名作とされる芝居で何度も再演を繰り返しています。

 

この芝居の中盤あたりで、ロシアから来たというジプシー女性(最新の表記では「ボヘミアの女」)マリンカが主人公ルドルフ皇太子に、彼が抱える重圧へ何かを投げかけるように歌を聴かせる場面があります。

 

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この曲、タイトルは「身も心も」ですがサブタイトルがあります。

前回2013年宙組全国ツアー公演までは「身も心も(ZIGEUNERWEISEN)」と表記されていましたが、2018年星組中日劇場公演版では「身も心も(Zwei  Gitarren)」となっています。

 

ZIGEUNERWEISEN(ジプシーの旋律)からZwei Gitarren(二本のギター)へ。

これも「ジプシー」表記と同じ配慮なのでしょうか。

 

 

 

 

 

宝塚歌劇では他に演出家大野拓史先生の作品群には、ジプシーにとどまらず差別される側、タブーとされた人達が多く登場します。

このあたりもいずれ詳細に書いてみたいと思っています。

 

 
 

 

 

タブーは人によって生まれ、時として物語をつくり言葉とともに移り変わり消えて、また生まれる。

宝塚歌劇が人間を描く限り当然だとも思います。

 

 

 

 

 

 なぜその言葉がタブーになるのか?

タブーならどう言い換えるべき?など、

詳しい解説と最新の情報がわかります↓

  

 

 


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